14年近く日本に住んでいるのに、和食を毎日食べているかと聞かれたら、意外とそうでもない。というよりは、広島のグルメシーンを分かっているつもりでも、懐石や割烹など伝統的な和食のお店はあまり知らないし、ほとんど行かない。理由のひとつとしては、やっぱり和食の近寄りがたい高級なイメージ。気軽に入りにくい、一見さんお断り、高級なお値段という様々な高いハードルが妨げになる。その「入りにくい」イメージを避けたいと思った『㐂すけ』が取った意外な策は「デザイン」だった。[英語] 『㐂すけ』を知るきっかけとなったのはショップカードだった。たくさんのショップカードの中にも存在感をはっきりと主張する銀朱色と藍色の伝統的ながらもポップな色合いがすぐ目を引く。手に取るとテクスチャ感のある厚めの紙がまたよし。魚拓や家紋を用いたレトロモダンなロゴデザインがシンプルでありながら力強く、「和」だけれども、どこか「洋」も感じられる繊細なバランスと美意識がぎゅっと1枚に込められている。後になって分かったのですが、お店全体のビジュアルアイデンティティーを手掛けたのは広島在住のフランス人デザイナー ジュディー・コテル(ジュディーDESIGN)だった。やっぱりきちんとプロに依頼したブランディング戦略だからこそ、ここまで効果が出たんだなと実感した。『㐂すけ』のビジュアルアイデンティティーやデザイン制作の流れについてもっと詳しく知りたい方はぜひジュディーさんのHPをご覧ください。 断言はしたくないけれども、軽く断言します―変わった形や見慣れない色使い、紙質などいわゆる「ほかと違う」個性のあるショップカードを作るお店はだいたい大当たり。カードにそこまでこだわるお店は当然、それぐらい、もしくはそれ以上お料理にこだわる。だから私は期待を胸に広島の繁華街、薬研堀へ。お店はレトロなレンガビルの2階にあり、看板もショップカードと同じ銀朱色と藍色。白黒看板が目立つ薬研堀の中ではやっぱり圧倒的な存在感を放つ。 店内には暖かみのある木材や間接照明など暖色を主とした内装が和やかな空間を演出し、カウンター席、畳席、ロフト席など、あらゆるシチュエーションに応用できるお席があり、店作りにも力を入れています。カウンターの裏では東京や大阪、神戸などの有名な懐石料理店で20年以上のキャリアを積んだ料理長、木原慶彦が腕を振るう。そして裏でお店を支えるのはレストランやバーで15以上務めた経歴のある廣澤雅久。初めて来店するお客さんやおひとり様が安心する廣澤の軽快でフレンドリーな接客スタイルはそのキャリアを物語る。 ふたりで切り盛りするお店にもかかわらず、メニューの数が予想以上に多い。1ページ目はその日のおすすめメニューが隅から隅まで木原料理長の手によって丁寧に書かれ、和食の基本となるジャンル(小鉢、造り、焼物、揚物など)に分かれて分かりやすく記載。食材の産地もきちんと記載され、産地や国産の材料へのこだわりも一目で分かる。ローカル食材にも力を入れて、野菜や魚などは当日市場で買い付けして、鮮度の高い旬の食材が存分に楽しめるお店です。お店のインスタグラムでは毎日おすすめ料理メニューから一品を紹介すると共に、調理段階の写真や食材の説明など投稿。おすすめメニューの内容は頻繁に変わるため、インスタで気になるお料理を見つけたら、迷わずにすぐお店に行くこと! グランドメニュー(通年メニュー)には枝豆や出汁巻き玉子など居酒屋の定番メニューが盛りだくさん。しかしここのお料理は居酒屋とひと味違う。枝豆はわさびに味付けされてクセになる一品に。そして出汁巻きには日高昆布と利尻昆布、血合いのない高級鰹節から取った自慢の一番出汁がたっぷりと入り、ひと口食べれば出汁の旨味と香りがじゅわ~と広がり、至福の極み。日本酒や焼酎、サワーなどアルコールメニューも充実。小鉢を肴にしてゆっくりと呑むのもよし、友達でわいわいお酒を交わすのもよし、カジュアルな感覚で本格和食を楽しめるから足を運びたくなる。 これほどのメニュー数をこなす木原料理長は真っ白な調理服を着るストイックな板前のイメージと違い、簡単な黒調理服にロゴ入りの藍色前掛けに身を包み、チャーミングな笑顔でお客さんを迎え入れて、オーダーごとに慣れた手つきで調理する。カウンターに座ると、長年のキャリアで養われた料理人ならではの高度なテクニックが実感できる。小さな厨房スペースをフルに活用し、串焼きの焼き具合を気にしながら、海老や北海道産ゆり根など、茶碗蒸しの材料を準備して、その横にガスレンジでまぐろの表面にわずかな焼き目をサッと入れて、最後の盛り付けに取り掛かる。複数の料理を余裕で同時進行し、仕込みから盛り付けまで手間暇惜しまず木原料理長が手掛けるお料理はどれも精緻で、伝統をしっかりと受け継ぎつつ、現代を生きる「和食」である。 プロの料理人により旬の本格和食に充実のアルコールメニューとなると、さぞかしお高いお店でしょうと思われるかもしれませんが、案外そうでもないのです。正直に言うと、もっと高いお値段を覚悟したが、いつもの居酒屋と大差がない上に遥かにクオリティが高い。デザインよし、クオリティよし、値段よし。これ以上求めることはない。 お肉メインのスペイン風バルがいまだに根強い人気を発揮する中、新鮮な魚や貝類を豊富に扱う『㐂すけ』は貴重でありがたい存在。本格和食の敷居高いイメージを変え、より気軽に和の味と伝統を愉しめるお店として、入れ替るフードトレンドやインスタ映えが話題となる現代に立ち向かって、忘れてはならない日本の伝統をこれからも伝えていく。   㐂すけ(きすけ) 住所: 広島市中区薬研堀2-17ロータリービル 2F Tel: 082-242-3050 営業時間: 17時〜0時 定休日: 日曜日

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江波山公園のすぐ近く、赤い提灯とのれんが明るく出迎えるラーメン屋『陽気』。ピカピカ光る電子看板などない、素朴なたたずまいは広島ラーメン一筋62年の長い歴史を物語ります。 広島ソウルフードとして知られているお好み焼きの次にローカルグルメシーンと県民の胃袋を支える広島ラーメンの特徴は濃厚なしょうゆ豚骨スープに中細麺、トッピングにチャーシュー、もやし、そしてネギという至ってシンプルな一杯です。広島ラーメンのパイオニアのひとつである『陽気』ではメニューがひとつしかありません。広島ラーメンの原点「中華そば」です。 食欲をそそる豚骨スープの独特な匂いが充満するこぢんまりとした江波本店は一瞬で満席になるほどの人気店です。長年通う常連さんや家族連れ、試合後の〆の一杯を求める熱烈なカープファンがみんな肩を並んで熱々の中華そばを待ちます。『陽気』の4店舗は全て家族が経営して、セントラルキッチンではなく、各店舗が毎日こだわりの豚骨スープやチャーシューを仕込んでいます。2日間じっくりと煮込む豚骨スープはミルキーな金色に輝き、溶かしたバターのようなコクとなめらかな口当たりが特徴です。サラサラすぎず、ドロドロすぎず、絶妙な濃度で具材と麺、心まで優しく包み込みます。歯ごたえのあるもやしとピリッと辛みが効くネギがスープのアクセントになり、自家製チャーシューもとけるほど柔らかいです。後半にテーブルにある黒コショを一振り、二振りすると、コショの香りと辛みがパッと口の中に広がり、その刺激がクセになります。さすが名店だ!と世界中のラーメン好きをうならせる、創業1957年からずっと変わらない広島の味です。その長い歴史に感謝と敬意を表し、最後の一滴まで頂きましょう。 広島ラーメン界のレジェンドと言っても過言ではない『陽気』の江波本店は広島グルメの通、ラーメン好きに絶対欠かせない老舗です。夜遅くまで営業しているため、カープの試合後や呑みの帰りに寄ってみてはいかがでしょうか?</p” /> 中華そば 陽気 住所:広島市中区江波南3丁目4−1 営業時間:11:30〜13:30(平日のみ) 16:30~24:00 定休日:毎月1・12・13・26日

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八丁堀の裏通りにあるフィルムノワールのワンシーンを思わす洋食屋「グエルカフェからさわ」に行ったのは雨が降る祝日だった。お店の前の曇ったディスプレイケースの中にはプラスチックの食品サンプルが並んで、安心なレトロ昭和感をかもし出す。雰囲気ありますな。そう思うと仲間が待ち合わせ時間ぴったりに登場。 一緒に広めの店内に入ると店員が温かく声をかけてくれて、好きな席へと。悩んだら角席と窓の近くの席をチョイス。メニューを開くハンバーグやミックスフライ、ドリア、スパゲッティ、サンドイッチなど洋食定番とそのバリエーションが驚くほどある。しかもほとんどが嬉しい定食スタイルで提供。いつも悩むけど、こんなに魅力的なバリエーションがあると更に悩む。ハンバーグは間違いないけど、おろしにするか、普通にするか、チーズにするか・・・よし。今日はこってりで行こう。チーズハンバーグ定食、キミに決めた!グルメ仲間がナスのミートソーススパゲッティとまたまたナイスチョイス。13時すぎの雨の祝日。周りには遅めのランチを楽しむ祝日出勤の会社員がちらほらいて、ゆったりとした雰囲気の中で仲間との会話が弾む。 アルミトレイで運ばれてきた定食のカラフルに彩られたお皿がまたクラッシク洋食屋。サラダにナポリタン、ポテサラ、そしてとろとろチーズとデミグラスがたっぷりかけられたふっくらしたハンバーグにお味噌汁とご飯!変化球もなくド直球で勝負のチーズハンバーグ定食。いいぞ。なかなかいいぞ。お箸でハンバーグを切ってみるとなんと!中にも!クリームチーズが!まさかのチーズon×チーズin!さすが洋食屋。チーズが肉汁と溶け合って、デミグラスの甘みと酸味に深いコクをプラス。もう、ご飯が止まらないパターンですね。お腹を満たすけど苦しくならないというちょうどよいボリュームも嬉しい。 毎日食べても制覇が難しいメニューの数!ちょっと渋いけどそこがいい雰囲気!遅めのランチ難民にも早めのランチ難民にも嬉しい間休みなしの営業スタイル!全てが整った「グエルカフェからさわ」は広島洋食界の知る人知るぞ隠れ名店。さて次は何にしようっかな・・・ グエルカフェからさわ 住所:広島市中区八丁堀3-10 営業時間:10:00~20:00 定休日:日曜日 Tel: 082-227-4300

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我輩は方向音痴である。グーグルマップ先生なしじゃ生きれない人間である。そんな極度の方向音痴にとって「キキコーヒー」は難易度MAXな細~い路地の中にあって、とにかく見つけにくい立地にあります。それでも「キキ」は迷ってても行きたいこぢんまりでほっとするお店である。[英語] コーヒースタンドほど小さくないけど、カフェというほどでもない「キキ」はその中間的存在。店内の脇にはカウンターがふたつと真ん中に大きなテーブルがひとつ、その奥には小さなキッチンと美味しそうなサンドイッチが並ぶショーケースが。ショーケースの上にはチョコチップクッキーや尾道名物のビーン・トゥ・バーチョコレート「ウシオチョコレート」など魅力的なコーヒーのお供がいっぱい。お店のインテリアはモダンであたたかいDIY感があって、ハイセンスなポスターや雑貨もあります。迷った末にラテのホットとスコーンを注文してカウンター席へ。 「キキ」では屋久島のスペシャルティコーヒーロースターで有名の「一湊珈琲」を提供。深い青色のトレーに乗せられたラテとスコーンがフォトジェニックすぎる。淡い青いに緑を少し足した「ロビンエッグブルー」の厚めなマグカップがお店の雰囲気をぴったり表す爽やかで元気なお色。包装されたまま出てくるかなと思ってたスコーンには軽く泡立てたクリームとイチゴジャムがたっぷりとサンドされてあってめっちゃ嬉しい。こりゃ期待ができる! ラテはミルク感が強くて、柔らかくて飲みやすい。コーヒーとミルクの軽々した一体感が晴れた午後の眠気を優しく覚ましてくれる。そしてスコーンについてだが、まずちょっとことわっておきたいことが。 日本でスコーンを注文するというのはロシアンルーレットに近い行為だ。10回中9回はパッサパサで石のように硬いスコーンが出て。あ~またやられた~と激しく後悔することが多い。でも頼んでみないと分からない。もしかしたらこのお店なら・・・と不安と期待を胸にジャムとクリームがしっかり乗った半分を口に運ぶ。 率直にいうと大当たりだ。スコーンがしっとりしながらもふんわり、お口の中で溶けていく。イチゴジャムがしっかりと甘くて、素朴なクリームよく合うし、スコーンの塩気もばっちり!こんなスコーン待ってた!本物だ!っていうか、初めてじゃないかな??日本でこんなに美味しいスコーンを食べたのは!参りました!キキさん! テイクアウトもできるから忙しい朝やお昼にもおすすめ、ちょっと分かりづらいけど行く価値充分の「キキコーヒー」。あんバタートーストもあるらしいし、近いうちにまた行きたいな~ 営業スケジュールはインスタにありますのでぜひフォローしてみてね。 Kiki Coffee 営業時間:11時~19時 定休日:木曜日、日曜日 住所:広島市中区大手町3-3-3 Tel: 082-569-5568

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東高須電停裏にひっそり立つ洋菓子と雑貨のお店「ケツァール」。午後の光が優しく差し込む店内にはサブレやフロランタン、レモンケーキ、メレンゲなどお馴染みの焼き菓子からナッツと砂糖漬けのチェリーが入ったフランス伝統菓子ヌガーまでおとぎ話の世界から飛び出した大人な焼き菓子がずらり。奥のショーケースにチーズケーキやいちごショート、タルトなど生のケーキが厨房の前で並ぶ。悩む。どれも魅力的で悩む・・・!だけどやっぱり!フレッシュないちごやブルーベリーがのったベリータルトが気になる!とベリータルトを注文。[英語] 入り口の近くに小さなテーブルが3つ。窓際の席を選んでちらちらと焼き菓子や雑貨を見ながらタルトを待つ。すると砂色の美しいお皿に粉糖でほんのりおめかしされたタルトが登場。ふんわりとした生クリームの雲に生のいちごとブルーベリーがバランスよく飾ってる。フォークで一口を切り取るとクレームダマンドのほどよい重みとパテシュクレ(タルト台)のさくほろ感に心躍る。 タルトはシンプルに見えても意外と時間と手間かかるもの。土台のパテシュクレを仕込んでは寝かせる、寝かせては伸ばす、伸ばしてはまた寝かすという焼く前からの手間がすごいし、焼いてからも手間が。しかし手間ひまかけて作られたケツァールのタルトは一口食べれば分かる。バターが香るパテシュクレがしっかりしながらもお口の中でほろほろと消えてゆく。クレームダマンドが甘さとしっとり食感をプラス。そしていちごとブルーベリーの明るい酸味と柔らかい甘みがタルト全体をひきしめる。ここまで完成度の高いタルトに出会うのは久しぶりだ。バター、砂糖、小麦粉をはじめ、本物で上質な材料にこだわるからこそ実現できる感動的な味わい。 クオリティーに重点をおき、努力を惜しまない本格洋菓子屋「ケツァール」は名前の由来である世界一美しいと称される鳥のように広島の洋菓子界において絶対的存在である。一度食べたらそのお味が忘れられない、ほかの洋菓子がダメになると言っても過言ではないほど。 ホームページで営業スケジュールが確認できます。小さなお店なので写真を撮る前に一声をかけて撮影マナーを守りましょう。 Quetzal(ケツァール) 住所:広島市西区東高須1-4-7 営業時間:10:00~19:00、日祝:10:00~18:00 定休日:火曜日(詳しくはHPまで) Tel: 082-274-3020  

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広島初のラテアート大会を開催することやコーヒーと美への強い想いを抱く新天地にあるProgress(プログレス)はその名の通り、広島コーヒーシーンの中で現在進行形。[英語] 広島ではなく、海外の街並みにもありそうなお洒落な外観。ドアガラスにはいきいきとした白いイラストが目を引く。1階のバーカウンターでエスプレッソとミルクを美しいラテに変身させるバリスタの職人技が間近で見える。2階のテーブル席はドライフラワーに囲まれた明るくてナチュラルな空間でのんびり過ごせる。このフォトジェニックで暖かみのある店内デザインが2色のラテアートの美しさをより引き立たせて、写真の背景にもばっちりだ。 スタンダードなラテやフラットホワイト、カプチーノ、ドリップコーヒー、そして季節限定ドリンクなどたくさんのメニューがある中、今回はプログレスオリジナルのブラックラテをチョイス。ラテと一緒にプログレスのパティシエ井口 梢さんの気まぐれデザート、りんごのシュークリームも注文。 となりのお客さんが注文したブラックラテを始めて見た時、一目ぼれした。ほどよい厚みのマグカップの真っ白な淵に囲まれた、バリスタ田中裕土さんの繊細な白黒ラテアートがもはや芸術作品。プログレスのコーヒーと美へのこだわりを象徴する一杯だ。ラテの特徴である墨のような黒色の正体は企業秘密だそうですが、もしかして竹墨かな?と思わすようなさっぱりと飲みやすい味わい。ほかのラテと同量のエスプレッソが入ってると思わないほどマイルドですっきりブラックラテはコーヒー初心者も上級者も楽しめるここでしか味わえないユニークでクセになる美味しさ。 個性を感じるコーヒーには個性を感じるスイーツを。軽やかなシュー生地がカスタードや生クリームに負けないように、上のクッキー生地が歯ごたえをプラスしながらシュー全体をサクッとしっかりさせる。そしてこの黄金に輝くりんごのコンフィチュールよ。りんご本来の甘みと酸味を存分に活かせたこの華やか且つ優雅な味わいよ。毎日食べたい。今すぐに食べたい。なめらかなカスタードとふんわりした生クリームと組み合わせると、シンプルだからこそ分かるパティシエ井口の食へのこだわりと洗練されたセンスが輝く。まさに至福の時。 味ではなく、見た目ばかり気にするお店が増える中、見た目はもちろん、味も技術も美しくあるプログレスはこれからも広島のコーヒーシーンに更なる進化と刺激を与えていく。 インスタグラムでフォローして、ホームページもぜひチェックしてみてください! Progress 住所:広島市中区新天地1-15 営業時間:13時~翌2時 定休日:火曜日、不定休 Tel: 082-244-0170

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たまらなく和菓子が食べたい時がある。街を歩けばパンケーキとやらチーズタルトとやら、甘ったるい洋菓子だらけだ。だからこそ和菓子の素朴な甘さが恋しくなる。そんなある日、街で何回か見かけたことある小さな和菓子屋さん「茶房つるや」を思い出した。移動中にチラッとショーケースを覗いては去る、今までなぜか入ったことなかった。だが思い立った日が吉日ということで急ぎ足で袋町へ。 呉市にある明治2年創業の老舗和菓子屋「鶴屋安芸」が経営する「茶房つるや」。お店がまるでモダン茶屋。店頭のショーケースには揚げたてかりんとう饅頭や最中など伝統的な和菓子がずらりと並んである。その奥には明るいカフェスペースが待っている。席に着くとすぐに温かいお茶がかわいい湯呑みで出された。おしるこや手作りわらび餅、カキ氷にパフェとカフェメニューがかなり充実。こりゃ悩むぞ。どれも私の突発的な和菓子欲を満たしてくれそうだけど、迷った時こそ!ド定番のメニューを!とみたらし団子のパフェにあずきラテをチョイス。 和菓子の定番であるお団子は歯ごたえが命。お店によってやんわり派やしっかり派と異なるけど、茶房つるやの団子はザ・しっかり派。しっかりといいながらも弾力もあるその噛み応えがクセになる。バランスがとれた甘じょっぱいみたらしのタレが濃いミルク味のソフトクリームを引き立ててスプーンが止まらない。そしてみたらし団子のとなりの餡子よ!ちょっと熱く語っていいですか?まず見てよ、この美しいあずき色!手作り餡子の象徴ともいうべく、この紫に近いお色とツヤ!ガナッシュのようになめらかさと角のないやわらかい甘さ。これよ、体が欲しかったのは! 添えられたカリッとした最中の皮にソフトクリームと餡子を乗せて食べてもよし、そのままでもよし!食べ進むと下に敷き詰めた割れた最中の皮がサクサクのまま出てきて、その斬新な使い方に感動。あずきラテも忘れてはならない。あずきを主張すぎず、ほどよいクリーミーな甘みのラテに香ばしいきな粉がやさしく香るなんとも和むこのモダン茶房らしい飲み物は最後の一滴まで美味しかった。 和菓子気分を全力応援する街の和菓子屋、茶房つるや。インスタグラムで随時メニュー紹介してますのでぜひチェックしてみてください! 茶房つるや 住所:広島市中区袋町4-5 営業時間:11:00-19:00 (L.O. 18:30)、日、祝日11:00-18:30 (L.O. 18:00) 定休日:不定休 Tel: 082-245-2680

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次々とカフェやチェーン店が出てくる広島市内(とはいえ、本通付近)では大衆食堂はもはや絶滅危惧種。大好きな食堂がどんどん閉店して、余儀なくランチ難民(すなわち、よくある11時~14時のランチタイムに間に合わなくて空腹で街をさまよう人々、または行けつけのお店がなくなってどこで外食するか悩む人々を指す言葉)となったフードスノブ。しかし、そんな絶望的な状況におかれた自分に一筋の光が。食堂の最後の砦が。その砦は立町の「みよし食堂」である。 ショーケースには色あせた食品サンプル、となりには力強い文字で書かれた手書きメニュー表、そして扉の前では藍色ののれんが風に踊らされている。間休みがないため、いわゆるランチタイムもなく、またまた朝食を抜いて空腹の限界で15時に来店した私にとっては大変ありがたいお店。店内は昭和ちっくでシンプル。裏に一品料理が入ったショーケースもあり、席に着くと店員のかわいらしいおばちゃんが「お水とお茶、どっちがいい?」と聞いてきた。こういうやりとりはなんか和みますね。冬の寒さがまだ残る日曜日の午後。お茶をお願いして、カツ丼を注文。 ここのカツ丼はサービス品で¥550(税込み、味噌汁付き)というコスパ最高&腹ペコさん大喜びの人気メニュー。そして驚くほどスピーディーに提供。大きな丼の中には揚げたてのカツが隠れるほどの黄身と白身がまだらでいい感じにとじた玉子に青ねぎと玉ねぎが・・・!家庭料理の代表、空腹を確実に満たす料理の代表、ザ・カツ丼だ。食堂らしい濃い目の味もまた良い!その濃いつゆがご飯にしみ込んで最後の一粒まで美味しい。もう、箸が止まらない。味噌汁のことをすっかり忘れてた自分は気がつけばカツ丼の半分を平らげた。味噌汁にはわかめとお豆腐がたっぷり入って優しいお味。後ろの席で早めの晩酌を楽しむお客さんが元気よく談笑。店内に昼の情報番組が流れて、平和な午後だ。 定食にラーメン、やきめしにオムライス、そして冬にはカキフライなど、王道な食堂料理が並ぶみよし食堂。食べ終わるとお腹だけではなく、心も満たされた気分。地域のみんなが集まって飾らない美味しいご飯とお酒を楽しむ場所。それこそが食堂の魅力。食堂文化が失われつつ現代の日本よ、その魅力を再発見する時は今!一緒に食堂絶滅を阻止しましょう! みよし食堂 住所:広島市中区立町1-12 営業時間:10時30分~20時< 定休日:年中無休 Tel: 082-247-9990

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街の中心部からほどよい距離をおく東千田公園近くのコーヒーロースター&スタンドAKAM COFFEE WORKS(アーカムコーヒーワークス)。コーヒーに惚れ込んだ店主の松本敦司はコーヒーの道に専念するため、それまで携わっていた仕事を辞め、コーヒーの抽出、焙煎方法まで勉強して去年の5月にAKAM COFFEE WORKSをオープン。 店内に入ってすぐ目に飛び込むのはコーヒーの焙煎機。鮮やかな黄色と銀色が美しく、存在感を醸しながら自家焙煎へのこだわりを物語る。白と黒を基調としたシンプルなデザインの店内で焙煎機のビビッドな黄色や、入り口にさりげなく飾られた観葉植物モンステラのフレッシュな緑色がよく映える。 奥に進むとしっかりとしたカウンターの裏で迎えてくれるのは藍色のエスプレッソマシン。ここのラテはどんな味がするのかな?とわくわくしながらラテを注文。バリスタ松本は一見シャイに見えるが、コーヒーについて聞いてみるとフレンドリーで焙煎の好みや、豆を美味しくいただくタイミングなどコーヒーについて熱く語ってくれて、ラテへの期待が更に高まる。手際よく仕上がったラテはマグカップではなくフランスのカフェラテボウルに似ている白い器に注がれて、エスプレッソとミルクのコントラストだけではなく、器の白とカウンターの黒、トレイとスプーンの暖かみのある木材など全ての色合いが調和されて主役のコーヒーを美しく見せる。 一口飲むとまずは深煎りエスプレッソの華やかな香りと奥深い味が広がって、あとからミルクがその強さを優しく包み込み穏やかフィニッシュに。ここのラテはエスプレッソ多め派、自分のコーヒーへの自信の証だ。松本はコーヒーを熟知してるというよりは、まるで長年の友人のようにコーヒーとの信頼関係を築いてる。豆の性格、長所と短所、クセなどを理解してその豆の良さを最大に引き出して活かす。 広島コーヒーシーンのニューフェイスとはいえ、すでに存在感を発揮して自分の居場所を見つけたAKAM COFFEE WORKS。定期的に手焼きコーヒー焙煎ワークショップ(初級から上級)を開催し、イベント出店や出張コーヒーなど幅広く活躍。ホームページでは自家焙煎コーヒー豆を丁寧にプロフィールして販売もやっていて、お店でバリスタの情熱を形にした一杯を味わうのもよし、おうちでゆっくり楽しんでもよし。営業スケジュールやイベント情報は公式インスタグラムをチェック。 AKAM COFFEE WORKS(アーカムコーヒーワークス) 住所:広島市中区国泰寺1-9-7 営業時間:11:00~20:30 (L.O. 20:00) 定休日:日曜日 Tel: 082-258-5547

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おはようございます、広島モーニングクラブへようこそ。今回は佐伯区のデリカフェボングーテ編。 鮮やかなブルーが印象的な外観のボングーテはクイニーアマンで有名な小さなカフェ。近くにモーニングを提供するお店が多いため、私は佐伯区の八幡を「モーニングのバミューダトライアングル」と勝手に呼んでいる。軽く雨が降る日曜日に訪ねたにもかかわらず、フランス郊外を思わせるカラフルな店内は大賑わい。お代り自由のそば粉パンケーキやフランス料理のクロックマダムなど、モーニングのメニューが多くて、迷った結果、定番の厚切りトーストモーニングをチョイス。さて、会計を・・・と思った瞬間、名物の焼きたてでキラッときらめくクイニーアマンが目に入り、追加でひとつを注文。 番号札を渡されて、好きな角席へ。周りにお客さんがお喋りしながらパンケーキの追加やコーヒーのお代りを注文したり、絞りたてのオレンジジュースを堪能したり、和やかなムード。スピーカーから明るいポップ調にリミックスされた90年代アメリカのラップが。しばらく待つとモーニングが運ばれてきました。 小さなグリーンサラダにちょこっとコーンポタージュ、自家製いちごソースがけのヨーグルトが付いたこのチャーミングなワンプレートの主役はこんがりきつね色に焼かれた厚切りトースト。バターがたっぷりとしみ込まれた上に更にバターがのっけられて、ノーバター、ノーライフならぬ、モアーバター、モアーライフ!サクッと一口食べるともちっりしたパンにバターがじゅわ~と溶け込んで、これぞ厚切りトーストのあるべき食感!パンとバターの黄金比はここにあり。トーストを半分食べ終わるとクイニーアマンが優雅に登場。 クイニーアマンをご存知ない方のために説明しますが、バターたっぷりのデニッシュ生地に砂糖をこれでもかとまぶして焼くと砂糖がキャラメル化(キャラメリーゼ)して、中がベルベットのようにやらかく、外がカリッとベタッと艶やかなフランス菓子です。要するに、全ての要素において完璧な洋菓子である。キャラメリーゼがいい意味で歯にくっついて、コーヒーで流し込むとその甘みがコーヒーを100倍美味しくしてくれる。朝食界の絶対的女王の誕生だ。ちょっとしたアドバイスですが、お店では手を汚さないようにワックスペーパーと一緒に出せれるのですが、これは絶対素手で食べるべき!手にとって、バターや砂糖がいかにも贅沢に使用されていることが直接的に分かるから。サイドメニューにされるのがもったいない、主役でトップスター級のクイニーアマン。今後クイニーアマンモーニング登場しないのかな・・・ それじゃ、また次回の広島モーニングクラブでお会いしましょう! デリカフェボングーテ 住所:広島市佐伯区八幡東3-10-14 営業時間:8:30~17:00(平日)8:30~18:00(土日祝日) モーニング提供時間:8:30~11:00(LO 10:50) 定休日:木曜日 電話番号:082-533-7622

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おはようございます!広島モーニングクラブへようこそ。今回は老舗中の老舗、ツバイG線をご紹介! [English] 1967年創業で広島の最古喫茶店とされるツバイG線は古き良き昭和時代を代表して実に50年以上広島に愛されてる名店。ノスタルジックな低い椅子や各テーブルに置かれた灰皿、時間とともに色あわせてきた壁や天井はその長い歴史を物語る。カウンター裏のマスターでさえ遠慮なくタバコを吸いながら常連客と楽しそうに世間話を交わす。世界的に禁煙のムーブメントが続く中、喫煙OKのお店はよくバッシングされますが、こういう老舗だと不思議と許すし、なんだかチャーミングに思える。 店内に入るとすぐマスターが満面の笑みで「いらっしゃいませ!」と挨拶して、目の前のサイフォン式コーヒーメーカーをじっくり見つめる。ここでモーニングサービスは朝7時からなんとお昼の12時まで提供。4種類の中からやっぱりサンドイッチモーニングを注文。晴れた火曜日の朝だ。周りのお客様が新聞読んだり、タバコをゆっくり吸ったり、コーヒーを飲んだりとそれぞれの平日の朝を楽しんでる。まるで昭和映画からのワンシーンにいるみたいな気分に浸かりながらモーニングを待つ。 まずは空のマグカップが運ばれてきた。喫茶店でしか見かけない、大好きなほどよい厚みのマグカップである。やっぱりここは信頼できるお店だ。次はサイフォンで抽出された淹れたてコーヒーがカップに注がれて、立ち上る甘い香りにうっとり。言っておきますが、サイフォンでコーヒーを淹れるのは簡単なことではない。徹底した温度管理やタイミングなどの専門知識と経験がないと美味しくできません。そんな経験を活かしたG線の一杯は力強く目を覚ませてくれて、これで1日頑張るんだぞ!とマスターからのエールかもしれない。 そしていよいよモーニングが登場。ハムとキュウリのサンドイッチにグリーンサラダと嬉しいベーコン入りの炒り玉子。サンドイッチのパンがトーストされてなかったことがちょっとアレだったけど、典型的な喫茶店サンドイッチの味がして満足。キュウリと千切りキャベツのシャキシャキ感がパンのふんわりした食感によいアクセントになって、からし入りマヨがすべてをピリッと、ビシッとまとめた。こういうワンプレートってどこか家庭的なあたたかい味がする。親が留守の間におじいちゃんやおばあちゃんが作ってくれそうなシンプルだけれども愛情がこもった朝食。お腹を気持ちよく満たしてくれるボリューム、しかも某世界的コーヒーチェーン店の生クリームどっさりコーヒー感なしのインスタ映え狙いドリンクより安いG線のモーニングはのんびりする休日の朝にも、仕事前の平日にも食べたくなる正統派。長年広島の胃袋を満たしてきたモーニングをぜひご賞味ください。 それじゃ、また次回の広島モーニングクラブでお会いしましょう! ツバイG線 住所:広島市中区大手町1-4-30 営業時間:7時~23時(月~土)7時~22時(日祝) モーニング提供時間:7時~12時 年中無休 Tel: 082-247-3410

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スパイスが異常なほど好き。キッチンにパプリカやターメリック、クローブ、カルダモン、出身地メリーランドの名物スパイスブレンド「オールドベイ」など、たくさんのスパイスが棚に入りきれないほどある。だからスパイス愛好家として自信を持って宣言します。スパイスを熟知してるnandiのカレーは期待を裏切らない、本物の味だ。[英語] 食べること大好き仲間と一緒にnandiに到着したのは三連休の中日だった。お店の前で先客5人の男性が仲良くメニューを見ながら今日何にする?とわいわい盛り上がった。nandiはアイボリーの壁にシンプルなお牛さんの絵が印象的な小さなお店である。しばらくすると店内に案内され、厨房がよく見えるカウンター席へ。窓から光が優しく差し込む店内にスパイスのエキゾチックな香りが充満して、スパイス好きにはたまらない。ゆっくりと深呼吸して隣のお客さんが食べてるカレーをふと見るとものすごく美味しそう。カウンター裏で店主がターメリックとマスタードシードで美しい金色に輝くライスを慣れた手つきで皿に盛って次々と注文を作っていく。 メニューに写真と各カレーの特徴をコンパクトに説明する一言が添えられ、悩んだ末に「ふゆのビンダルー」とチャイをチョイス。仲間が定番のバターチキンカレーにやっぱりチャイを。 カウンターから見えるコンロの上に長年使い込まれたナベの中に深いあめ色からバターに少し赤がプラスされた淡い赤茶色のカレーがぐつぐつ言いながら器を待つ。飲食店のナベを見るとそのお店の性格が分かるような気がする。長時間じっくりと火にかけ続けたnandiのナベは黒くて、中には深いコクと上質な油が染みこんでる。ナベこそが信頼できるお店の証。 深い赤みのあるあめ色が白い器に映えるふゆのビンダルーにはスプーンで切れちゃうほどほろほろに柔らかく煮込んだブタ肩ロースの塊が入って、細かくみじん切りされたにんにくや玉ねぎがルゥにとろみとほどよいざらつきをプラスして、ちょっと固めに炊いたライスとの相性が抜群。甘味と辛味を美しく調合した絶妙なスパイスバランスがお酢で更にコク深く。カレーを一口食べてからはライスを頬張る、またカレーとライスを一緒に食べて、次は添えられた自家製の漬物を、と味の変化を愉しむ。カレーが来るまで喋りっぱなしだった私と仲間を一瞬で無言にしたこのカレーの美味しさよ。 そしてチャイがやってきた。言っておくけど、私はチャイにかなりうるさい人間です。市販のチャイに不満と怒りを覚えた私は自らスパイスを調達して納得いくチャイが作れるまで長年試作を繰り返し、やっと満足するチャイの作り方に成功。しかし相手はnandiだ。あの衝撃的に美味いビンダルーを生み出したnandiなら大丈夫だと、期待してもいいんだよと思った。しかし私は間違った。かわいいエナメルポットで出されたnandiのチャイは私の期待を遥かに超えた。軽々と超えやがった。ガラスに注ぐそのキャラメル色のチャイにはシナモンやしょうが、クローブなどの香りがパッとはじけてから甘い余韻を残す。こんなにも完璧な最後はあるのだろうか?参りました。 小町の一角にスパイスが漂う場所がある。スパイス愛好家も、カレー好きも集う聖地が。余計なことはしない、余計なものを入れない、本物にこだわり続けるお店nandiがある。 ん?バターチキンカレーの話はって?それはね、無論美味しかったよ。でもその感想はあえて載せない。それは食べてみれば分かるからさ。ほら。行ってみ。感動させるカレーが待ってるよ。 nandi 住所:広島市中区小町6-20 営業時間:11時~22時(木曜日はカレーがなくなり次第終了、詳しくはFacebookをチェック) 定休日:月曜日(営業スケジュールもFacebookでチェック) Tel: 082-249-4511

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うどん屋のステレオタイプを全て覆す、新感覚のハイセンスうどん屋、太閤うどん。[英語] ガラス張りの外観に打ちっぱなしのコンクリート壁、明るい木材のカウンターや真っ白なタイルの内装がお洒落なカフェを思わせる。うどん屋の定番であるきつねうどんや肉うどんはもちろん、カルボナーラうどんやカレーの名店nandiとのコラボうどん、キーマカレーうどんなど、現代風のアレンジうどんも豊富。牡蠣おじやうどんなど季節限定メニューもあって、今日は何があるかな?とワクワクさせてくれる。麺は全て手打ち、そして地産地消に積極的に参加してる太閤うどんでは産地や協力農園などの情報をメニューに載せるほどのこだわりっぷり。 本日は広島産の鶏肉と4種類のキノコが入った『とりとキノコのチャウダーうどん』をチョイス。 淡いみどりのネギや鮮やかな赤の食用花びらで飾られたスタイリッシュな器が目を引く完璧なビジュアルを誇るアレンジうどんが運ばれてくるとすぐ、目の前で削られるパルメザンチーズがひらひらと雪のように舞う。まろやかな生クリームをベースにしたスープに厚切りベーコンと鶏肉の出汁が加わり、絶妙な塩気を生み出す。ネギのシャキシャキ感、キノコの歯ごたえ、鶏肉の弾力、そしてうどんのつるっとしたもちっり感。一杯で4つの食感が美味しいハーモニーを作り、最後の一滴まで楽しませてくれる。昔ながらのうどん屋さんというイメージを変えようとして、洋食のお店に負けない現代に通用する美意識高い太閤うどんの店作りに感激して、さらにその本格的な味に感動。定番が食べたい人も、ちょっと変わった一杯にチャレンジしたい人もきっと喜ぶ、進化し続ける広島市にふさわしいうどん屋である。 太閤うどんの公式インスタグラム(@taikoudon.hiroshima)やホームページ、Facebookなどぜひチェックしてみてね!   太閤うどん 住所:広島市中区中町6-30 営業時間:11時~15時、17:30~22時 定休日:月末最終日(年末年始除く Tel: 082-258-3447  

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  朝から静かにモーニングを食べる場所ってありそうでなかなかない。 十日市の電停から徒歩数分、路地裏にひっそりとたたずむ「喫茶めくる」     普段は慌ただしい出勤前の朝も、たまには早起きして、ゆとりを持って1日を始めたいものです。 喫茶めくるの由来も、本をめくったり、スケジュール帳をめくったり、 新聞をめくったり、喫茶店でおいしいゴハンとおいしいオヤツで、ゆっくりと過ごしてもらいたい、 という思いを込めて「ゴハンとオヤツ 喫茶めくる」と付けられたのだとか。     いただいたモーニングとコーヒーが優しく沁みます。 ちなみに、モーニングは8:00~10:30ラストオーダー。     ランチも日替わりで選択肢がたくさんあるので嬉しい。 オヤツも別腹でいくらでも入りそうなものがたくさんメニューにありました。 市内から平和公園の川沿いをお散歩しながら、ふら〜と一息どうでしょう?^^   __________________ 喫茶めくる 住所:広島市中区十日市町1-6-29 電話番号:082-296-9023 営業時間:8:00~18:00 定休日:毎週水曜日 / 第1、第3、第5日曜日  ※不定休なので、お店のFacebookで事前のチェックをオススメします。 ウェブサイト:http://www.mequl.jp  …

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